娘から孫のことで相談を受けた直美さん
直美さんは63歳。女手一つで娘の優さんを育てあげました。今は優さんもシングルマザーで二人のお子さんを子育て中です。
直美さんが住んでいるのは東京の下町の賃貸アパート。娘さんも近所に住んでいます。
直美さんはもうすぐ小学生になる孫のことを心配しています。
最近保育園で仲間外れにされているらしいと優さんから相談を受けたからです。元気がなく最近は登園を渋ることもあるそうです。
「小学校に上がるときにこの人間関係を引きずらないように、引っ越ししようかとも考えてるの」という優さん。
近隣だと物価も高いし、思い切って田舎に移住することも視野に入れていると言うのです。今、会社にもリモートをメインに仕事できないか相談しているようです。
直美さんはそれを聞いて、娘親子が遠くに住むなんて寂しい、なんとかならないのだろうかと思いました。
そういえば私も田舎は嫌いじゃなかったかも
次の日、直美さんは友人でマインドブロックバスターの聡子さんとランチをしました。聡子さんは孫のことや娘の心配、なんでも話せる親友なのです。
「娘たちに引っ越ししてほしくない」と思っている話を聞いた聡子さんは「それならまずは、直美さんの潜在意識を変えてみようよ」と直美さんにブロック解除を提案してくれました。
親友の提案です。すぐに「娘親子が遠くに引っ越しをしたら寂しい」をブロック解除してもらいました。
聡子さんは続けて言いました。
「直美さんいつかは田舎に移住したいって、前に言ってなかった?田舎が嫌なわけじゃないのよね?」
直美さんはびっくりしました。移住したいなとは言ったことがありますが、ぼやっと考えていた夢であって、孫への悩みとは関係ないわよとも思いました。
それでも、その話を聞いたとき、移住したい娘の気持ち、ちょっとはわかるかもと納得した自分もいたのです。
タイミング良く流れたニュースに釘付け
聡子さんと別れて家に帰ると、しばらくして優さん親子が夕飯を食べにきました。
優さんがうれしそうに、会社が全面的に子育て中の社員のリモート勤務を支援する方向に変わるようなの、と話し始めました。
直美さんの作ったご飯を食べながら「春からは、申請すれば出社は月一度でいいみたいなの。だから本気で引越しを考えようかなって思って」と話をしていた時です。
食事中に流れていたテレビのニュースで、移住者が多く集まってくる茨城県のある街が特集されました。
市長の「街全体で子育てを応援し、子供の豊かな心を育てたい」と語る姿勢に共感した直美さんと優さん。すぐにこの街の住宅情報をネットで調べてみました。
「会社まで1時間半かぁ、月一度の出社なら茨城もありかも」
「問い合わせてみようよ」
どんどんワクワクしてくる!
直美さんは、自分でも調べれば調べるほど、そこが優さんにぴったりの住環境に思えてきました。
優さんは平日に休みを取り、直美さんに孫たちを預け、現地を見学してみることにしました。
見学に行ったところ、将来は持ち家に変わるという、空き家を利用した賃貸住宅があと3枠で〆切だとわかったのです。
早速優さんはその中で小学校に近い一軒の空き家抽選に申し込んで帰ってきました。
「ワクワクするね!!」直美さんはそう言いながら、娘や孫と離れるのは嫌、寂しいという気持ちが消えて、全力で応援する気になっていたことに気がつきました。
娘も孫も、私も元気になった
一ヶ月後、再びランチで聡子さんと再会した直美さんは興奮さめらやぬ様子です。
「当たったの、家の抽選!!聡子さんのブロック解除のおかげかも。ありがとう!」
優さんが住宅の抽選に当たったのだと大喜びでした。引っ越しの手伝いで忙しくなるわよと直美さんはますます元気になったようです。悩んでいたのが嘘のようです。
「なにより一番は優が『これで春から娘ものびのび小学校生活を送れそう』と笑顔になってくれたのがもう嬉しくて」と直美さんは話が止まりませんでした。
ブロック解除がきっかけで、同じ出来事なのにそれに対する気持ちが全く変わった体験をした人はたくさんいます。
嫌だなあ、困ったなあと言うことがあれば、ぜひお近くのマインドブロックバスターに相談してみてください。
(公認リサーチャー 鷲浦朱里)