クローゼットにはモノトーンの服ばかり
マインドブロックバスターの芙美さんは50歳。今日は高校時代からの大親友、圭子さんとランチをしながら来月の同窓会について話をしています。
「行くでしょ?」と圭子さんに聞かれて、「もちろん!!楽しみね」と返事をした芙美さん。
「何を着ていけばいいのかなぁ」と言うと、圭子さんはお店から見えるブティックを指差して「あのワンピースとか、芙美ちゃんに似合いそう!!」と言いました。
きれいなピンクのワンピースでした。「え、私には派手じゃない?」と言うと
「芙美ちゃんはもともと黄色とかオレンジとか明るい色が大好きだったじゃない?なのにここ何年も私と会う時、芙美ちゃんはずっと今日みたいな服が多いよね」
そう言われて今着ている服を見てみると、何年も着ている無地のグレーのチュニックに黒のパンツでした。
そういえば子供を産んでから、芙美さんは服を買う時の基準が変わっていたことに気がつきました。
とにかく安い服、動きやすい服、何年も着れそうな服、汚れが目立たない服…ずっとそれが当たり前になっていて自然と手に取るのは黒い服。「自分の好きな服は」と考えることもなくなっていました。
「せっかく久しぶりに集まる同窓会だもの、顔周りが明るい方が若々しく見えていいんじゃない?」圭子さんは言いました。
服の色とデザインについてのブロックを解除してみたら
芙美さんは、家に帰ってから改めてクローゼットを見てみました。
驚きました。手持ちの服は無地の白、グレー、紺や黒い服ばかりです。しかも無難でシンプルなデザインばかりでした。「これが好き」と買った服はなく「これでいいか」と買った服ばかりだったのです。
「今私の持っている服は同窓会に着ていきたいと思えないわ。この際だから、同窓会に着ていく新しい服が欲しいな」
ここで芙美さんはブロック解除することを思いつきました。
ブロック解除したら『本当に着ていきたい』と思える服に出会えるかもしれないと思ったのです。もともと圭子さんが言っていたように、芙美さんは黄色やオレンジ色などビタミンカラーが好きなのです。実はアイドル風のフレアスカートや総花柄も大好きでした。
早速「黒い服ばかり選んでしまう」「人目を気にして無難なデザインを着てしまう」を自分でブロック解除してみました。
ワンピースに一目惚れ
数日が過ぎ、同窓会が迫ったある日。通りがかりのお店に飾られた黄色い小花模様のフレアワンピースの前で、芙美さんは釘付けになっていました。
「素敵…!柔らかくて華やかで、私こういうデザインが好き!」
それでもすぐ「私には派手じゃないかしら?」「50代には似つかわしくないかも」「同窓会に着ていって浮いてしまったらどうしよう…」と頭の中で次々と色んな考えが浮かんでしまいます。
もう一度ブロック解除をしてみよう!と思った芙美さんは早速その店の前で、「明るい色のワンピースは私には派手で似合わないかも」「明るい色や個性的なデザインの服は買う勇気が出ない」をブロック解除をしました。
そしてふと思いついて圭子さんのLINEにさっきのワンピースの写真を送ってみました。
「こんなワンピース見つけたんだけど、買うか迷ってるの。同窓会着ていくには派手かな…?」
すぐに返事が返って来ました。
「いいじゃん!きれいな色!デザインも素敵ね。芙美ちゃんに似合うと思うよ!」
その言葉に励まされた芙美さんは、お店に入りました。そして勇気を出して試着をしてみました。
鏡に映った自分が、若返って見えました。
本当に好きな色やデザインの服を買ったのは久しぶりでした。お金を払うときに嬉しくてたまらないという感覚も久しぶりな気がしました。
しかも同窓会に間に合うタイミングで買えたのは、ブロック解除の引き寄せのおかげね、と芙美さんは嬉しくて笑顔が止まりません。
同窓会の日。旧友たちから「わぁ、素敵なワンピースね」「芙美ちゃんそういう色、似合うよね」「若く見える〜!」と褒められた芙美さん。
みんなから「とっても似合う」と褒められて、今後は普段の服も明るい色を選んでみようと決めました。
「もしかしたら他にも、自分では気づいていないブロックがあるかも」
芙美さんは、これからもっとブロック解除を活用しようと思いました。
(公認リサーチャー鷲浦朱里)